キャンプとコーヒーは相性抜群!美味しく楽しめる雰囲気作りのコツ
日常から離れて、自然の空気に触れながら特別なひとときが過ごせるキャンプ。あなたがもつ知識やスキルで、工夫を凝らしながら楽しむのが醍醐味ですよね。
苦味やコクが魅力のコーヒーは、そんなアウトドアシーンとの相性抜群!ゆっくりとリラックスできる雰囲気の中で、日常の疲れた心や身体に癒しを与えてくれます。
でも、電気や水道などの環境が整っていない分、
「どうやったら美味しく飲めるの?」
「何を持って行けばいいの?」
と悩みがち。ここでは、そんなあなたにキャンプで美味しいアウトドアコーヒーを飲むための準備と淹れ方をご紹介。暑い夏に飲みたいアイスコーヒーを作るコツや、特別な時間をより楽しむ方法もお届けします!
キャンプで本格アウトドアコーヒーを楽しもう!
キャンプとコーヒーは最高の組み合わせ
冷気を感じながら飲む淹れたてのホットコーヒー。暑くてさっぱりとした苦味が欲しくなるときのアイスコーヒー。
どちらもキャンプとの相性は抜群!仲間と焚き火を囲みながら談笑する時間も、自然の中で目覚める清々しい朝も、大好きなコーヒーを飲むだけで満足度がぐんとアップします。
コーヒーそのものも、自然の空気やキャンプの雰囲気と一緒に味わうので美味しさ倍増!リラックスしながら感じるコーヒーの風味や香りは「またキャンプをしたい!」とやみつきになること間違いなしです。
アウトドアにぴったりなコーヒーグッズが増加中
外に持ち出しても壊れにくい耐久性。焚き火やガスバーナーでお湯を沸かすことができ、その場でキレイに掃除もできる機能性。太陽の光に反射してキラキラと輝くデザイン。
屋外の環境に負けないコーヒーグッズ(ギア)を使うのは、キャンプならではの楽しみの1つです。キャンプの準備をしているときに、見るだけでもワクワク感が止まりませんよね。
ソロキャンプが話題となったことから、アウトドア向けのコーヒーグッズがバリエーション豊富になりました。好みのデザインが選びやすくなり、初心者でもコーヒー豆と水をセットするだけで淹れられる電源要らずのコーヒーメーカーも登場しています。
キャンプで美味しいコーヒーを飲むための準備
何を持って行けばいいの?
キャンプ当日までに、まずはいろいろな準備を済ませましょう!
飲みたいコーヒーを選ぶ
あなたは普段どんなコーヒーを飲んでいますか?
- インスタントコーヒー
- コーヒー豆(コーヒー粉)
味わいや淹れやすさなどどちらにも魅力がありますが、せっかくなら新しい淹れ方にチャレンジしてみるのもGOOD!それぞれの特徴をお伝えするので、キャンプで飲んでみたいほうを選んでくださいね。
インスタントコーヒーは手軽で時短になる
インスタントコーヒーは、飲みたいときにサッと淹れられるのが魅力。とにかく簡単にキャンプを楽しみたい!という人にぴったりです。
ドリッパーなどの抽出器具が不要なので、荷物が減らせるのもポイント。小分けされたスティックタイプなら、一杯分が分かりやすく持ち運ぶときもコンパクトで便利です。
コーヒー豆は挽いたときの香りや風味が楽しめる
コーヒー豆は、コーヒーミルで挽いてコーヒー粉にする必要がありますよね。キャンプで人気なのは手回しタイプ。自然の雰囲気の中、コーヒー豆が砕けるカリカリとした音や手に伝わる振動はとても心地よくて最高です。
特に、挽いているときにふわっと感じるコーヒーの良い香りはインスタントコーヒーじゃ味わえない部分。できあがるまで時間はかかりますが、本格的で手間がかかるだけの高い価値があります。
道具は安全に持ち運べる素材やサイズを選ぶ
自分で本格的なコーヒーを淹れたい!
キャンプで、コーヒー豆やコーヒー粉からコーヒーを淹れるときはキャンプ場まで安全に持ち運べる道具がベスト!素材やサイズに注目です。
移動中、傷がついたり割れたりするとせっかくの楽しみが半減。特に、抽出器具はコーヒーの香りや味にも違いがあるのでそれぞれの特徴・選び方を紹介しますね。
ドリッパー
ドリッパーは、ドリップ式のレギュラーコーヒーに用いる抽出器具。種類がとても豊富で、1つの違いで淹れ方・抽出時間・味わいが大きく変わります。
- 穴のサイズ
- 穴の数(1〜4つ)
- 形状(台形・円錐形)
- 携帯性(そのまま・組み立て式・折りたたみ式)
- 素材(陶器・プラスチック・ガラス・ステンレス)
また、コーヒー粉を入れる部分には別途フィルターが必要。ぺーパーフィルター(紙素材)はすっきりとした味わいに。ネルフィルター(布素材)は飲み口がまろやかに。ステンレスフィルター(金属素材)は熱伝導率が高く、お湯が冷めにくいのでコーヒー粉の美味しい成分が効率的に抽出できます。
キャンプに向いているのは、傷がつきにくくて軽い「ステンレス」のドリッパー!組み立て式や折りたたみ式なら荷物に入れるときはサイズが小さくなるので邪魔になりません。
移動中に壊れる可能性も低め!フィルター部分に直接コーヒー粉が入れられるタイプもあり、フィルター(紙)のゴミを捨てたり布をその都度洗ったりする手間がないので便利です。
フレンチプレス
フレンチプレスは、もともと紅茶用として親しまれてきた抽出器具。コーヒー粉とお湯を同じ場所に入れ、金属のフィルターでぎゅっと押し沈めて成分を引き出します。
コーヒーの香りを含む油脂(コーヒーオイル)をそのまま通すので、コーヒー本来の香りや味わいが楽しめるのも魅力的。お手入れはコーヒー粉の残りかすを取り除くのが少し手間ですが、淹れる準備はドリップ式よりも簡単で手軽です。
キャンプに向いているのは「ステンレス」や「チタン」素材のタイプでコンパクトサイズがおすすめ。特に、チタンは軽量で丈夫なのでアウトドアにぴったりです。
パーコレーター
パーコレーターは、「3カップ」「6カップ」など1度にたくさんの量が抽出できる抽出器具。お湯にコーヒー粉を入れて数分火にかけるだけで簡単にコーヒーが淹れられます。
色の変わり具合や次第にポコポコと聞こえてくる音がユニークで心地よく、できあがるまでのワクワク感もアップ。「クッカー」のように、麺を茹でたり簡単な料理が作れるのでキャンプでとても重宝します。
キャンプに向いているのは、直火式の「ステンレス」や「アルミ」素材のタイプ。サイズが大きいので荷物がかさばりやすいですが、キャンプでコーヒーという特別な雰囲気の中で「視覚」「聴覚」が一緒に楽しめます。
直火式エスプレッソマシン
直火式エスプレッソマシンは、火にかけてエスプレッソが淹れられる抽出器具。エスプレッソマシンといえばカフェにある電動でサイズが大きいイメージが強いですが、アウトドアにも向いているコンパクトなタイプがあります。
ビアレッティのモカエキスプレスなら、1カップ用から18カップ用までサイズが7種類から選べますよ。
直火式エスプレッソマシンは、コーヒー粉にぐっと高い圧力をかけて抽出するのでレギュラーコーヒーよりも濃厚でコクのある仕上がりに。エスプレッソをベースにして作るカフェラテやカプチーノなど、ミルクや砂糖を加えてさまざまなメニューが作れます。
錆びにくく、お手入れがしやすい「ステンレス」の素材がおすすめです。
コーヒーミル
挽きたてのコーヒーの香りや味を楽しみたい場合は、「コーヒーミル」を忘れずに!キャンプに向いているのは手回しタイプ。軽量化つコンパクトで持ち運びがしやすく、セラミック刃なら濡れても錆びにくいので安心。刃の部分が取り外しできるとお手入れがしやすくなります。
コーヒーミルを選ぶ際、特に注目したいのが「どんな挽き目のコーヒー粉が作れるか」です。抽出器具によってお湯との接し方や抽出時間が違うため、美味しく淹れるには挽き目を合わせてコーヒーの成分を効率よく引き出す必要があるからです。
挽き目 | 抽出器具 |
極細挽き | エスプレッソマシン |
細挽き | ウォータードリップ |
中細挽き | ペーパードリップ コーヒーメーカー |
中挽き | フレンチプレス ネルドリップ サイフォン |
粗挽き | パーコレーター |
こちらを参考に、使いたい抽出器具に合わせてコーヒーミルを選んでくださいね。いろいろと試したい場合は、挽き目が調節できるタイプがおすすめです。
キャンプで本格アウトドアコーヒーを淹れてみよう
キャンプの準備が完了!美味しく淹れるコツをおさえながら、あなた好みのコーヒーを楽しみましょう!
ドリッパーを使う美味しい淹れ方
準備するもの
- コーヒー粉(中細挽き)|1杯分(約140ml)あたり10〜12g
- ドリッパー
- ペーパーフィルター
- コーヒーサーバー
- ケトル・ポット
- マグ
- 火(焚き火、ガスバーナー など)
手順
- ケトルやポットに多めのお湯を沸かす(約95℃)
- フィルターをバネットにセットする
- フィルターに挽いたコーヒー粉を入れる
- お湯を少量優しく注ぎ、20秒ほど蒸らして膨らみを確認する
- 続いて3回に分けてゆっくりと注ぐ
- 完成
お湯とコーヒー粉は触れ方や触れる時間を均一に
ドリップ式は、コーヒー粉を染み込ませるイメージで数回に分けて全体をまんべんなく湿らせるのがコツ。コーヒー粉の中心で、クルクルと小さな「の」の字を描くように注ぎましょう。
同じ位置に勢いよく注ぐと表面に穴があいたようになり、コーヒー粉全体のお湯に触れる時間がバラバラに。成分が均一に抽出できず、計量した分の理想の味わいが薄まってしまいます。
フレンチプレスを使う美味しい淹れ方
準備するもの
- コーヒー粉(中細挽き〜粗挽き)|1杯分(お湯160ml)あたり12〜13g
- フレンチプレス
- ケトル・ポット
- 火(焚き火、ガスバーナー など)
【手順】
- ケトルやポットでお湯を沸かす
- フレンチプレスに杯数分のコーヒー粉とお湯を入れる
- 乾いたコーヒー粉がなくなるまでしっかりなじませる
- 蓋をかぶせて4分ほど蒸らす
- 上のつまみを完全に下まで押し込む
- 完成
押し込むスピードを適切に
フレンチプレスは、お湯を注いだときにコーヒー粉をしっかり触れさせるのがコツ。ヘラなどを使うとキレイになじませられます。
また、つまみを押し込むときは速すぎず遅すぎず!できあがりの美味しいコーヒーを想像しながら、3〜5秒くらいでぎゅっと絞り出すようなイメージです。
パーコレーターを使う美味しい淹れ方
準備するもの
- コーヒー粉(粗挽き)|1杯分(お湯160ml)あたり約12g
- パーコレーター
- 火(焚き火、ガスバーナー など)
【手順】
- バスケットに杯数分のコーヒー粉を入れ、中蓋をかぶせる
- 本体に水を入れ、杯数分のお湯を沸かす
- 火を止め、1のバスケットを2の本体にセットし、蓋を閉める
- 再度、約4分ほど弱火で加熱する
- 蓋のつまみから見える液体の色が濃くなったら火からおろす
- 完成
弱火で色の変化をしっかり確認
パーコレーターはお湯とコーヒー粉の接触時間が長いので、弱火にかけて抽出液の色の変わり具合をしっかり見るのがポイント。強火で煮たり長時間火にかけたままにすると、コーヒーの成分が出過ぎて酸化するため、香りが失われクセの強い味わいになってしまいます。
直火式エスプレッソマシンを使う美味しい淹れ方
準備するもの
- コーヒー粉(極細挽き)|1杯分(お湯50ml)あたり6〜9g
- 直火式エスプレッソマシン
- ケトル・ポット
- 火(焚き火、ガスバーナー など)
【手順】
- ケトルやポットでお湯を沸かす
- 本体の下部に杯数分のお湯を入れる
- バスケットに杯数分のコーヒー粉を入れる
- スプーンの背などで上から軽く水平に固める
- 上部のポットをセットし、底から火がはみ出さない火加減で沸騰させる
- 「ポコッポコッ」という音と、バスケットが押し上げられて下部が空になるのを確認する
- 「カラカラ」という音が聞こえたら火から下ろす
- 完成
ポイント
直火式エスプレッソマシンは、コーヒー粉をバスケットに入れて押し固めるときが重要です。コツは、すりきりやメジャースプーンの背など平なものを使うこと。お湯と触れる時間は決まっているので、コーヒー粉の凝縮具合で抽出できる成分の量も変わってしまいます。
夏のキャンプで美味しいアイスコーヒーを淹れるコツ
アイスコーヒーでさっぱりしたい!
暑い時期のキャンプは、冷たいコーヒーをゴクゴク飲みたくなりますよね。自宅で水出しコーヒーを作って持って行っても良いですが、せっかくならキャンプ場で淹れたてのアイスコーヒーを味わいませんか?
準備するものは通常のコーヒーグッズのほかに「氷」があればOK。上記で紹介した美味しい淹れ方に加えて、以下の2つのコツをおさえてくださいね。
氷をサーバーとマグへ先に入れる
コーヒーを抽出する前に、サーバーとマグへ氷を入れて冷やしておきましょう。抽出したての熱いコーヒーをサーバーとマグで急速に冷やせるので、コーヒーの良い香りがしっかりと閉じ込められます。
氷の後入れはマグへ入れる比率が難しく、完全に冷やせずにぬるいコーヒーになってしまうかも。トプンと氷を入れた瞬間、コーヒーが外へ跳ねてまわりを汚すおそれもあります。
コーヒーは濃いめがおすすめ
抽出するコーヒーは、ホットコーヒーのときよりも濃いめで淹れましょう。冷やすときに氷が溶けて薄まるので、「中細挽き→細挽き」などコーヒー豆の挽き目を変えるのがおすすめです。
キャンプでアウトドアコーヒーをもっと楽しむ方法
キャンプをより充実させるために、まわりの雰囲気作りにもこだわってみましょう!
焚き火の前でゆっくり味わう
キャンプは、家族や友人と一緒に過ごす時間、または1人で自由に過ごす時間。焚き火を囲んでほっと一息つきながら味わうコーヒーは、ゆらゆらと揺れる炎の効果で気持ちが落ち着き、より美味しく感じます。
リラックスできるので、仲間とのコミュニケーションがとりやすくなり絆が深まるかも!ソロキャンプではお手軽なガスバーナーを火元にしがちですが、ぜひ焚き火の魅力も実感してみてください。
保温・保冷性の高いおしゃれなマグに注ぐ
コーヒーを注ぐマグは、あなたが好きなデザインのものをチョイス!例えば、夫婦でキャンプなら色違いのペアマグ、親しい仲間でキャンプならそれぞれの名前が入っていると特別感がアップします。
加えて、コーヒーの温度にも注目してください。淹れたてアツアツのコーヒーを飲むなら、保温性の高いステンレス素材のマグがおすすめ。淹れたてひんやりのコーヒーを飲むなら、保冷性の高いタンブラーがおすすめです。
自然の空気と雰囲気を味わいながら飲む
緑や土と触れ合う自然には、癒やしの効果があるといわれています。イライラがおさまったり人に優しくなれたり。そんな安らぎの雰囲気を味わいながら、美味しいコーヒーを飲めばさらに癒されること間違いなしです。
夜は、テントなどの設営やバーベキューなどが一通り終わり、あとは仲間同士で語り合う時間。空一面に輝く星を眺めながら、ゆっくりとコーヒーを飲んでみてはいかがでしょうか。
寝起きの朝は、自然の美味しい空気で深呼吸しながら。心地よい揺れが魅力のハンモックや、お尻がすっぽり収まるチェアなど、快適グッズを一緒に楽しむのもおすすめです。バリスタのように、かっこいいエプロンでコーヒーを淹れるのも楽しそうですね。
大好きなコーヒーを美味しくゆっくり味わおう
キャンプに持って行くコーヒーグッズはイメージできましたか?また、どの淹れ方を試してみたいと感じましたか?
キャンプを楽しむために、慎重に選んで買ったコーヒー豆。100%の魅力が発揮できるように、抽出器具の上手な使い方や美味しい淹れ方を意識しながら素敵な1杯に仕上げてくださいね。
「キャンプ」という特別な時間を楽しむ工夫も忘れずに。家族で、仲間で、お1人で。大好きなコーヒーを美味しくゆっくりと味わいましょう!