コーヒーの基本

スペシャルティコーヒーは何が特別なの?通販で気軽に試せるおすすめドリップバッグ3選

Specialty coffee

コーヒー専門店やカフェで見かけることが増えた「スペシャルティコーヒー」。

どういう意味?
何がスペシャルなの?
誰がどうやって決めているの?

など、”スペシャルティ”がついていないコーヒーとは何が違うのか気になりますよね。

スペシャルティコーヒーとは、コーヒーのカテゴリーの1つを意味する言葉。一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が主体となり、日本人が美味しいと感じるコーヒーの判定や提供に向けて日々活動をしています。

ここでは、どんなコーヒーがスペシャルティコーヒーになるのかをわかりやすくご紹介。美味しい淹れ方や、あなたが気軽に体験できるおすすめ商品もお届けします。この記事を読んで、コーヒーのスペシャル感を体験しましょう!

スペシャルティコーヒーは美味しいと満足するコーヒー

Specialty coffee

意味・目的

スペシャルティコーヒーは、簡単にいうと「私たちが美味しいと評価して満足するコーヒー」。「手に持つカップの中のコーヒーの風味が素晴らしく美味しいこと」が最終的なゴールで、目的をクリアするためにコーヒーの生産から使用するカップまでのすべての段階で判定基準が設けられています。

「風味の素晴らしいコーヒーの美味しさ」のポイントは以下の3つ。

  • 際立つ印象的な風味特性
  • 爽やかな明るい酸味特性
  • 持続するコーヒー感の甘さ

これらを「カップに注いだコーヒーの風味が素晴らしい美味しさ」にするため、コーヒーの種子から使うカップの品質まで一貫した体制・工程・管理が徹底されています。

さらに細かくいうと、スペシャルティコーヒーに求められることは以下のとおり。

  • 生産国による適正な栽培管理・収穫・精選・選別・品質
  • 生豆は欠点豆の混入が極めて少ないこと
  • 適切に抽出され、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されること

一般的なコーヒーと違うところは、私たちが1杯のコーヒーを味わうまでにたくさんのプロが関わっていること。それぞれの力が発揮された、まさにスペシャルなコーヒーなんです。

※参照元:スペシャルティコーヒーの定義|一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(2021年7月時点)

誕生秘話

  1. コーヒーの大量消費時代到来
  2. コーヒーが低品質になってしまった
  3. コーヒー離れが進んだ
  4. スペシャルティコーヒーの誕生!

スペシャルティコーヒーができたのは、1960〜1990年代後半のコーヒー大量生産・大量消費時代(ファーストウェーブ)が大もとの理由。

とにかく安いコーヒー豆を仕入れて提供するというシステムができあがり、低価格な価格競争や生産者の賃金減少&人数減少が進んだことでコーヒーの品質が低下してしまいました。

コーヒーが美味しいと思えなくなった消費者はだんだん飲まなくなり、コーヒーの需要が低下。そこで、「とにかく安いものを」じゃなく「生産者・農園を守り、高品質なコーヒー豆を提供する」ため、コーヒーそのもののあり方を見直すために生まれたのがスペシャルティコーヒーです。

活動団体「日本スペシャルティコーヒー協会」

コーヒーを飲む人・生産する人に、スペシャルティコーヒーの理解度が深まるように活動しているのが「日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)」。1987年、美味しいコーヒーの正しい情報拡散のために発足され、2019年末時点で1,750人の会員が所属しています。

活動の目的は以下のとおり。

日本スペシャルティコーヒー協会は、「スペシャルティコーヒー」に対する日本の消費者および世界のコーヒー生産者の認識を高め理解を深めます。その栽培からカップのコーヒーに至るまでの体系的知識や技術の普及、啓蒙を図り、消費増大を目指します。また、これにより日本の「コーヒー文化」のさらなる醸成、世界のスペシャルティコーヒー運動への貢献、およびコーヒー生産国の自然環境や生活レベルの向上を図っていくことを活動の基本構想とします。

※参照元:概要|一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(2021年7月時点)

要約すると、以下の4つがポイント。

  • 栽培からカップのコーヒーまでの体系的知識・技術の普及・啓蒙・消費増大を目指すこと
  • 日本のコーヒー文化に対する考え方や雰囲気をさらに形成すること
  • コーヒー生産国の自然環境や生活レベルの向上を図ること
  • 世界のスペシャルティコーヒー運動に貢献すること

7代目会長の菅野眞博氏は、「スペシャルティコーヒーのことをもっと知ってほしい、身近に感じてほしい、楽しんでほしい」と考えているようです。

スペシャルティコーヒーの特徴

Special
何がスペシャルなの?

どんなコーヒーがスペシャルコーヒーと認められるのかについて、判定・評価に適用されるポイントを紹介しますね。

1.汚れ・欠点・傷のないカップ・クォリティ

カップ・クォリティ(抽出されたコーヒーの品質)に、風味の汚れ・欠点・傷が全くないこと。コーヒーの栽培地特性「Terroir(テロワール)」による風味のプロフィールが隠れて飲む人が感じにくくなるため、テロワールがはっきり表現できる透明性を必須としています。

2.収穫時のコーヒーチェリーが甘い

コーヒーチェリーが収穫された時点で、熟度と均一性が高いこと。甘さは糖分の量だけじゃなく、印象付けるほかの成分・要素も含まれます。糖分が高くても、刺激的な酸味や渋みなどがあるものは甘さを感じにくいので評価されません。

3.明るくて爽やかな酸味がある

コーヒーに生き生きとした印象度を与え、繊細でしっかりとした拠りどころがあること。明るい・爽やか・繊細な良質の酸味にはそれが備わっており、単に酸度の強さだけではなく酸の質そのものを評価します。劣化した嫌な酸味や爽やかさ・キレのない酸味は評価されません。

4.ざらつきのない質感

コーヒーを口に含んだときの質感が良いこと。質感とは「粘り気・密度・濃さ・重さ・舌触りの滑らかさ・引き締まり具合」など。ボリュームに気をとられると不快なざらつきをコクと誤って判断してしまうため、質感の品質が評価されます。

5.風味・プロフィールに際立つ特性がある

コーヒーそのものに際立つ風味特性・プロフィールがあり、味覚と嗅覚に正しい表現が感じられること。栽培・収穫・回収・選別・生産処理・保管・焙煎・抽出が理想的に行われれば、テロワールが正しく表現されること。

「独特さ」を重視するスペシャルティコーヒーのもっとも大切な項目で、「軽やかな酸味とコク」「フローラルな香り」などどこかで見たことのあるものは評価されません。

6.後味が甘い

コーヒーを飲み込んだあとの口に残るコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。後味の風味は心地よさを強める場合、弱める場合、一切ダメにしてしまう場合があり、刺激的な嫌な感覚があるものは評価されません。

7.バランスが飛び抜けて良い

コーヒーのバランス(風味の調和)が取れていること。飛び抜けて良いものはないか、何か欠けているものはないかの判定をします。

※参照元:スペシャルティコーヒーの定義|一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(2021年7月時点)

スペシャルティコーヒーでよく見る言葉の意味を知ろう

meaning

スペシャルティコーヒーの定義や一般的なコーヒーとの違いは分かりましたか?ほかにもいろいろ調べる中で、見たことのない言葉でつまずいていませんか?

意味を知っておくととても便利!スペシャルティコーヒーの理解が深まる言葉を4つ紹介しますね。

サステナビリティ(sustainability)

サステナビリティ(英語:sustainability)は、スペシャルティコーヒーの要件として重要なものと考えられています。日本語に直訳すると「持続可能性」。生産者の利益を上げて生産体制を確保し、将来において消費者に供給し続けられる可能性を現在において持っていることを意味します。

トレイサビリティ(traceability)

トレイサビリティ(英語:traceability)も、スペシャルティコーヒーの要件として重要なものと考えられています。日本語に訳すと「追跡可能性」または「(食品の)移動を把握できること」。生産から流通までの経路が明確化され、消費者が追跡できる状態のことを意味します。品質向上や安全意識の高まりから、食品や医療品などさまざまなジャンルで重要度が増している概念です。

サードウェーブコーヒー(third wave of coffee)

サードウェーブ(英語:third wave)は、日本語に訳すと「第3の波」。コーヒー文化のトレンドに焦点を当てた言葉で、歴史や経済が大きく変わったときのこと(ブーム)を意味します。

  • 第1の波(ファーストウェーブ)
  • 第2の波(セカンドウェーブ)
  • 第3の波(サードウェーブ)

コーヒー業界で過去に起きたウェーブは3つ。そのうちの直近で起きたのがサードウェーブで、1970〜2000年初頭のノルウェー・オスロから始まり、2015年に日本へ到来しました。

特徴は、トレイサビリティの明確化とコーヒーを飲む体験が重視されたこと。スペシャルティコーヒーの「高品質」「付加価値」というコーヒーの価値を追求するというスタンスと似ており、「サードウェーブコーヒー」はしばしば同じ意味で使われがちです。

カップオブエクセレンス(Cup of Excellence)

カップオブエクセレンス(英語:Cup of Excellence)は、その年に収穫されたコーヒー豆の中から高品質なものを決める品評会。さまざまなスペシャルティコーヒーの中で特に優れたものが発掘され、もともとの価値にプラスαの価値が与えられます。

国際審査員が点数で評価し、86点以上のコーヒー豆は「トップオブトップ(Top of Top)」。最高品質のコーヒーを落札しようと世界中のバイヤーが注目することは、スペシャルティコーヒーの「生産者の利益確保」につながります。

スペシャルティコーヒーの美味しい淹れ方

独特さが魅力のスペシャルティコーヒー。せっかく飲むなら、その個性をたっぷりと楽しみたいですよね。

さまざまなコーヒーの淹れ方がある中で、おすすめの方法を2つ紹介します。

個性がわかる「フレンチプレス」

コーヒーそのものの風味をしっかり味わうなら「フレンチプレス」。お湯を注いで3〜4分ほど待つだけで、コーヒー本来の味がダイレクトに楽しめます。特に、金属製フィルターのタイプを使うとコーヒーの油分も逃げずに味わえるのでおすすめ!

自由度の高い「ハンドドリップ」

自分好みにスペシャルティコーヒーを楽しむなら「ハンドドリップ」。コーヒー粉・お湯の量・抽出時間など、1つ違うだけで味わいが変わる方法です。おすすめは、クリスタルドリッパーを使うこと。ダイヤカット・円すいの形状がコクと均一さの満たされた美味しいコーヒーを抽出します。

通販で気軽に試そう!おすすめスペシャルティコーヒー(ドリップバッグ)

スペシャルティコーヒーが飲みたいな

スペシャルティコーヒーを飲みたいときは、豆から自分の方法で抽出したり取り扱うカフェへ行ったりといろんな方法がありますよね。

でも、美味しく淹れる自信がない、お店が近くにない、淹れる・行く時間がない・・・。そんなあなたにおすすめしたいのが通販で買えるドリップバッグです。

ここでは評価の高いスペシャルティコーヒーを3つご紹介!注文して、お家でさっそく試してみましょう!

ロクメイコーヒー|コーヒーギフト 日常を豊かにする4種のブレンド

朝、夜、気分転換、いつでも、その時間にぴったりなコーヒーが手軽に飲める4種類(×5)のドリップバッグ。昭和49年創業のロクメイコーヒーは高品質なスペシャルティー専門店。たしかな焙煎技術で自家焙煎された伝統ある味わいが1日中楽しめます。

加藤珈琲|深い香り上質のドリップバッグコーヒーセット

世界規格Qグレードスペシャルティコーヒーに認証された「ニカラグアコーヒー」「グアテマラコーヒー」を100%使用。じっくりと少し深めに焙煎され、上質な深いコクと香りに仕上げられています。

ミルトンコーヒーロースタリー|ドリップパック お店のオススメ 4袋入り

ミルトンおすすめの農園を4種類セレクトしたセット。スペシャルティコーヒーの選定をさらに厳しくし、カップオブエクセレンスで85点以上のものを生産者から直接買い付けています。ドリップパックも自社製造。商品紹介にて、生産者の顔写真が掲載されているので安心感があります。

ひとまわり、ふたまわりも違う新しいコーヒーを味わって

スペシャルティコーヒーの大きな特徴は、なんといってもそのコーヒーにしかない独特な魅力があることでしょう。一般的なコーヒーと比べて絶対に美味しい!というわけじゃなく、あらゆる過程でプロが関わり、個性的で新しい味のコーヒーが楽しめるんです。

自分で淹れるなら、おすすめは金属製フィルターのフレンチプレスかクリスタルドリッパーのハンドドリップ。通販のドリップバッグを使えば、簡単で気軽に&すぐにスペシャルティコーヒーが味わえますよ。