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スペシャルティコーヒーとは何が特別?奥深い世界を知るための7つの特徴

Specialty Coffee
美歩伊藤
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

コーヒー専門店やカフェで見かけることが増えた「スペシャルティコーヒー」。

どういう意味?
何がスペシャルなの?
誰がどうやって決めているの?

など、”スペシャルティ”がついていないコーヒーとは何が違うのか気になりますよね。

スペシャルティコーヒーとは、コーヒーのカテゴリーの1つを意味する言葉。一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が主体となり、日本人が美味しいと感じるコーヒーの判定や提供に向けて日々活動をしています。

ここでは、どんなコーヒーがスペシャルティコーヒーになるのかをわかりやすくご紹介。美味しい淹れ方や、あなたが気軽に体験できるおすすめ商品もお届けします。この記事を読んで、コーヒーのスペシャル感を体験しましょう!

スペシャルティコーヒーは美味しいと満足するコーヒー

Specialty coffee

スペシャルティコーヒーの意味と目的

スペシャルティコーヒー(Specialty Coffee)とは、簡単にいうと「私たちが美味しいと評価して満足するコーヒー」のこと。

「手に持つカップの中のコーヒーの風味が素晴らしく美味しいこと」が最終的なゴールで、目的をクリアするためにコーヒーの生産から使用するカップまでのすべての段階で判定基準が設けられ、厳格に品質を管理されています。

「風味の素晴らしいコーヒーの美味しさ」は以下の3つがポイント。

  • 際立つ印象的な風味特性
  • 爽やかな明るい酸味特性
  • 持続するコーヒー感の甘さが感覚で消えていく

これらを「カップに注いだコーヒーの風味が素晴らしい美味しさ」にするため、コーヒーの種子から使うカップの品質まで一貫した体制・工程・管理が徹底されています(From seed to cup)。

さらに細かくいうと、スペシャルティコーヒーに求められることは以下のとおり。

  • 欠点豆の混入が極めて少ない生豆
  • 生産国での適正な栽培管理・収穫・生産処理・選別・品質管理
  • 適切に抽出され、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現される

一般的なコーヒーと違うところは、私たちが1杯のコーヒーを味わうまでにたくさんのプロが関わっていること。それぞれの力が発揮された、まさにスペシャルなコーヒーなんです。

※参照元:スペシャルティコーヒーの定義|一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(2025年3月時点)

誕生秘話

スペシャルティコーヒーは、単なる「高品質なコーヒー豆」を意味するだけじゃありません。その背景にあるストーリーや哲学を含んでいる言葉で、1978年、アメリカのコーヒートレーダーであるエルナ・クヌッツェン(Erna Knutsen)が初めて使用しました。

当時のアメリカではインスタントコーヒーが主流だった中で、彼女は軽視されていた小規模農園栽培のユニークな風味を持つコーヒー豆を「スペシャルティ」と称賛。アメリカ・フロリダで開催されたコーヒー国際会議で「特定の地理的条件(テロワール)によって生まれる際立った風味を持つコーヒー」を「Specialty Coffee」として紹介しました。

これをきっかけに人々は「より美味しいコーヒー」「個性ある豆」を求めるようになり、誕生したのが「生産者の顔が見えるコーヒー」としてのスペシャルティコーヒー。サードウェーブコーヒーの文化が広がる中で、よりたくさんの人たちに認知されるようになりました。

活動団体「日本スペシャルティコーヒー協会」

日本では「日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)」がコーヒーを飲む人や生産する人に、スペシャルティコーヒーの理解度が深まるように活動中!1987年、美味しいコーヒーの正しい情報拡散のために発足され、個人をはじめ生産者・自家焙煎店・喫茶店・コーヒー関連業者などさまざまな業種が会員となっています。

活動の目的は以下のとおり。

日本スペシャルティコーヒー協会は、「スペシャルティコーヒー」に対する日本の消費者および世界のコーヒー生産者の認識を高め理解を深めます。その栽培からカップのコーヒーに至るまでの体系的知識や技術の普及、啓蒙を図り、消費増大を目指します。また、これにより日本の「コーヒー文化」のさらなる醸成、世界のスペシャルティコーヒー運動への貢献、およびコーヒー生産国の自然環境や生活レベルの向上を図っていくことを活動の基本構想とします。

※参照元:概要|一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(2025年3月時点)

要約すると、以下の4つがポイント。

  1. 栽培からカップのコーヒーまでの体系的知識・技術の普及・啓蒙・消費増大を目指すこと
  2. 日本のコーヒー文化に対する考え方や雰囲気をさらに形成すること
  3. コーヒー生産国の自然環境や生活レベルの向上を図ること
  4. 世界のスペシャルティコーヒー運動に貢献すること

7代目会長の菅野眞博氏は、「スペシャルティコーヒーのことをもっと知ってほしい、身近に感じてほしい、楽しんでほしい」と考えているようです。

スペシャルティコーヒーの7つの特徴

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何がスペシャルなの?

スペシャルティコーヒーが「特別な一杯」として世界中で愛される理由は、その品質と生産プロセス。どんなコーヒーがスペシャルコーヒーと認められるのかについて、判定・評価に適用されるポイントを7つの特徴ごとに紹介しますね。

1.カップ・クォリティのきれいさ

カップ・クォリティ(抽出されたコーヒーの品質)に、風味の汚れ・欠点・傷が全くないこと。雑味・異臭・不快な風味があるとコーヒーの栽培地特性「Terroir(テロワール)」が隠れて飲む人が感じにくくなるためです。テロワールがはっきり表現できる透明感のある味わいが求められます。

2.収穫時のコーヒーチェリーの甘さ

コーヒーチェリーが収穫された時点で、熟度と均一性が高いこと。甘さは糖分の量だけじゃなく、印象付けるほかの成分・要素も含まれます。砂糖のように甘くても、刺激的な酸味や渋みなどがあるものは評価されません。

スペシャルティコーヒーは、収穫時の豆の熟度や適切な精製によって、熟した果実の自然な甘みが引き出されたもの。酸味や苦味とバランスの取れた甘さが全体の味わいを引き立てています。

3.明るくて爽やかな酸味がある

コーヒーに生き生きとした印象度を与え、繊細でしっかりとした拠りどころがあること。明るい・爽やか・繊細な良質の酸味にはそれが備わっており、単に酸度の強さだけじゃなく酸の質そのものが評価されます。

例えると、レモン・ベリー・アップルなどフルーツを連想させる心地よい酸味。劣化した嫌な酸味や、爽やかさ・キレのない酸味は評価されません。

4.ざらつきのない質感

コーヒーを口に含んだときの質感(マウスフィール)が良いこと。質感は「なめらかさ」「しっとり感」「とろみ」「心地よさ」などが評価され、重さや油っぽさは評価されません。

口に含んだときのボリュームに気をとられると、不快なざらつきをコクと誤って判断してしまうため質感の品質が評価されます。

5.風味・プロフィールに際立つ特性がある

コーヒーそのものに際立つ風味特性・プロフィールがあり、味覚と嗅覚に正しい表現が感じられること。栽培・収穫・回収・選別・生産処理・保管・焙煎・抽出が理想的に行われれば、テロワールが正しく表現されます。

コーヒー豆の独特さを重視するスペシャルティコーヒーのもっとも大切な項目で、「軽やかな酸味」「フローラルな香り」などどこかで見たことのあるものは評価されません。

6.後味が甘い

コーヒーを飲み込んだあとの口に残るコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。後味の風味は心地よさを強める場合、弱める場合、一切ダメにしてしまう場合があり、刺激的な嫌な感覚がにじみ出てくるものは評価されません。

7.バランスが飛び抜けて良い

味、香り、質感、後味などが一体となり「美味しい一杯」としてまとまっていると。コーヒーのバランス(風味の調和)が取れておらず、飛び抜けて良いものや何か欠けているものはスペシャルティコーヒーとして評価されません。

※参照元:スペシャルティコーヒーの定義|一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(2025年3月時点)

スペシャルティコーヒーの美味しい淹れ方

独特さが魅力のスペシャルティコーヒー。せっかく飲むなら、その個性をたっぷりと楽しみたいですよね。

さまざまなコーヒーの淹れ方がある中で、おすすめの方法を2つ紹介します。

個性がわかる「フレンチプレス」

コーヒーそのものの風味をしっかり味わうなら「フレンチプレス」。お湯を注いで3〜4分ほど待つだけで、コーヒー豆本来の味がダイレクトに楽しめます。特に、金属製フィルターのタイプを使うとコーヒーの油分も逃げずに味わえるのでおすすめ!

自由度の高い「ハンドドリップ」

自分好みにスペシャルティコーヒーを楽しむなら「ハンドドリップ」。コーヒー粉・お湯の量・お湯の温度・抽出時間・注湯のタイミングなど、1つ違うだけで味わいが変わる方法です。

通販で気軽に試せるおすすめスペシャルティコーヒー

スペシャルティコーヒーを飲みたいときは、豆から自分の方法で抽出したり取り扱うカフェへ行ったりといろんな方法がありますよね。

でも、美味しく淹れる自信がない、お店が近くにない、淹れる時間がない、買いに行く暇がない・・・。そんなあなたにおすすめしたいのが通販で買えるドリップバッグです。

ここでは評価の高いスペシャルティコーヒーを3つご紹介!注文して、お家でさっそく試してみましょう!

ロクメイコーヒー スペシャルティコーヒー オリジナルブレンド ドリップバッグ

朝、夜、気分転換、いつでも、そのシーンにぴったりなコーヒーが手軽に飲める5種類のドリップバッグ。昭和49年創業のロクメイコーヒーは高品質なスペシャルティー専門店。たしかな焙煎技術で自家焙煎された伝統ある味わいが1日中楽しめます。

TOKI coffee selection スペシャルティコーヒー100% ドリップバッグセット(8個入)

パッケージに「07:13」「12:34」「16:47」「23:59」と書かれており、朝の目覚めから深夜の静寂までそれぞれの時間に合わせて調合されたブレンドドリップバッグ。世界レベルの焙煎技術をもつ焙煎機で焼かれた1日のさまざまな瞬間に寄り添うスペシャルティコーヒーです。

スペシャルティコーヒーの楽しみ方

スペシャルティコーヒーの魅力は、単に「美味しいコーヒー」を飲むことにとどまりません。多彩な風味・香り・口あたり・背景にあるストーリーまでを味わうことが醍醐味です。

スペシャルティコーヒーをより深く楽しむため方法はこちら。

  • テイスティングノートを記録する
  • 抽出方法を変えて違いを体験する
  • ペアリングで味覚の世界を広げる

早速実践してみましょう!

テイスティングノートを記録する

Tasting Notes

スペシャルティコーヒーを味わう際におすすめなのが、「テイスティングノート」をつけること。飲んだコーヒーの味わい・香り・酸味や苦味のバランス・アフターテイストなどを簡単に記録しておくだけで、自分の好みがはっきり分かるようになります。

例えば「エチオピア産は華やかな香りで好き」「中煎りの豆が自分に合っている」といった好みを発見!それが積み重なると次に買うコーヒー豆の選定にも役立ちます。

スペシャルティコーヒーは個性がはっきりしているので、味の違いを感じやすいのが魅力。記録する楽しさが広がりますよ。

抽出方法を変えて違いを体験する

sampling

スペシャルティコーヒーの個性を引き出すには、抽出方法も重要。同じ豆でも、ハンドドリップ・フレンチプレス・エアロプレスなどで味わいがまったく異なります。

  • ハンドドリップ:透明感があり、酸味や香りのニュアンスが引き立つ
  • フレンチプレス:豆のオイルや成分が多いのでコクのあるリッチな味わい
  • エアロプレス:抽出時間や圧力が調整しやすく、独自の風味が引き出せる

それぞれの器具で抽出して比べると「この豆はフレンチプレスで淹れると甘みが際立つ」などの新しい発見があります。味わいの探求がスペシャルティコーヒーの奥深さをより実感させてくれますよ。

ペアリング味覚の世界を広げる

food pairing

コーヒーを飲むだけじゃなく「食べ物との組み合わせ(ペアリング)」も、スペシャルティコーヒーの楽しみ方のひとつ!

たとえば、以下のような組み合わせがあります

コーヒーフード味わい
深煎りコーヒーチョコレート苦味と甘味が調和し
豊かな余韻が楽しめる
エチオピア 浅煎りベリータルト果実感のある酸味が
デザートのフルーツと絶妙にマッチ
ブラジル 中煎りナッツ香ばしさ同士の組み合わせで
まろやかな風味

自分なりの「最高の組み合わせ」を探すのも楽しみのひとつ。スペシャルティコーヒーは、食体験を豊かにしてくれる存在でもあります。

スペシャルティコーヒーでよく見る言葉の意味を知ろう

meaning

スペシャルティコーヒーの定義や一般的なコーヒーとの違いは分かりましたか?ほかにもいろいろ調べる中で、見たことのない言葉でつまずいていませんか?

スペシャルティコーヒーの要件として、サステナビリティとトレイサビリティの観念は重要なものと考える。

※引用元:スペシャルティコーヒーの定義|一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(2025年3月時点)

と、定義の中でも出てくる言葉の意味を知っておくととても便利!スペシャルティコーヒーの理解が深まる言葉を4つ紹介しますね。

サステナビリティ(sustainability)

サステナビリティ(英語:sustainability)は、スペシャルティコーヒーの要件として重要なものと考えられています。日本語に直訳すると「持続可能性」。生産者の利益を上げて生産体制を確保し、将来において消費者に供給し続けられる可能性を現在において持っていることを意味します。

トレイサビリティ(traceability)

トレイサビリティ(英語:traceability)も、スペシャルティコーヒーの要件として重要なものと考えられています。日本語に訳すと「追跡可能性」または「(食品の)移動を把握できること」。

生産から流通までの経路が明確化され、消費者が追跡できる状態のことを意味します。品質向上や安全意識の高まりから、食品や医療品などさまざまなジャンルで重要度が増している概念です。

カップオブエクセレンス(Cup of Excellence)

カップオブエクセレンス(英語:Cup of Excellence)は、その年に収穫されたコーヒー豆の中から高品質なものを決める品評会。さまざまなスペシャルティコーヒーの中で特に優れたものが発掘され、もともとの価値にプラスαの価値が与えられます。

COEの主な目的は、コーヒー豆の品質向上を促進し、生産者が適正な評価と報酬を得る機会を提供すること。国際審査員による3段階の厳格な審査のもと、平均スコアが87点以上になるとCOE入賞と認定されます。

さらに、COEや日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)のカッピング評価で88点以上のスコアを獲得したコーヒー豆は「トップオブトップ(Top of Top)」。最高品質のコーヒーを落札しようと世界中のバイヤーが注目することは、スペシャルティコーヒーの「生産者の利益確保」につながります。

サードウェーブコーヒー(third wave of coffee)

サードウェーブ(英語:third wave)は、日本語に訳すと「第3の波」。コーヒー文化のトレンドに焦点を当てた言葉で、歴史や経済が大きく変わったときのこと(ブーム)を意味します。

  • 第1の波(ファーストウェーブ)
  • 第2の波(セカンドウェーブ)
  • 第3の波(サードウェーブ)

コーヒー業界で過去に起きたウェーブは3つ。そのうちの直近で起きたのがサードウェーブで、1970〜2000年初頭のノルウェー・オスロから始まり、2015年に日本へ到来しました。

特徴は、トレイサビリティの明確化とコーヒーを飲む体験が重視されたこと。スペシャルティコーヒーの「高品質」「付加価値」というコーヒーの価値を追求するというスタンスと似ており「サードウェーブコーヒー」はしばしば同じ意味で使われがちです。

スペシャルな新しいコーヒーを味わおう

スペシャルティコーヒーの大きな特徴は、なんといってもそのコーヒーにしかない独特な魅力があることでしょう。一般的なコーヒーと比べて絶対に美味しい!というわけじゃなく、1粒ずつに、生産者の情熱・土地の個性・そして持続可能な未来への願いが込められています。

あらゆる過程でプロが関わり、個性的で新しい味が楽しめるスペシャルティコーヒー。

  • テイスティングノートを記録する
  • 抽出方法を変えて違いを体験する
  • ペアリングで味覚の世界を広げる

これらにチャレンジしながら、お気に入りの一杯が見つけてあなたのコーヒー日和をもっと充実させてみませんか?

コーヒー日和がご提供する、とても新鮮なコーヒー豆の中にもスペシャルティコーヒーがあります。ぜひお試しくださいね♪

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