仕事や家事の合間のちょっとした休憩時間。「コーヒーブレイク（coffee break）」。なんだか大人っぽくてかっこいい響きですよね。

実は、「コーヒー」と「休憩」は相性抜群！大好きなコーヒーの味や香りで癒されながら、心と身体がリフレッシュできます。そして、本来の意味や充実する過ごし方を知ればもっとかっこいいあなたになれるはず。

ここでは、

「コーヒーブレイクってどんな意味？」
「どうやって過ごすと効果的？」
「どんなコーヒーがいいの？」

と気になるあなたへ、私たちへのステキな効果・過ごし方・注意点をご紹介。コーヒー豆・インスタント・水出しなど、ブレイク中に飲んでほしいコーヒーの特徴もお届けします。

コーヒーブレイクとは

コーヒーを飲みながら少しだけ休むこと

コーヒーブレイクは英語で「coffee break」。ブレイク（break）には「壊す・割れる・切る・休憩・中断・切れ目」などの意味があり、コーヒー（coffee）をくっつけると「コーヒーで中断・休憩する」という意味の使い方ができます。

コーヒータイムとコーヒーブレイクの違い

コーヒーブレイクと「コーヒータイム」は使い分けが難しそうですよね。ですが、以下のように考えれば簡単！

	英語	意味
コーヒーブレイク	coffee break	コーヒーを飲む休憩時間
コーヒータイム	time for coffee	コーヒーを飲む休憩時間

英語では表記が違っても、日本語に変えると同じ意味があるんです。ただ、コーヒータイムは職場や家庭などで広く使われますが、コーヒーブレイクは家庭より職場で使われることが多いのだとか。

ちなみに、紅茶を飲むときは「ティータイム」、お茶やジュースなどの飲みもの全般を指すときは「ブレイクタイム」といいます。上手に使い分けができるとかっこいいですね！

コーヒーブレイクの効果

コーヒーブレイクは、あなたにとってこんな効果をもたらしてくれます。

カフェインで目が覚める

カフェインを摂取すると、神経が興奮しやすくなり「目が覚める」「集中力が高まる」といった状態になります。

理由は、疲れや痛みを鎮静させる物質「アデノシン」と化学構造が似ており、アデノシンが本来結合するところにとりついてアデノシンのはたらきを抑える効果があるため。疲れを感じにくいので、仕事や勉強がはかどったりスポーツのパフォーマンスを高めたりするといわれています。

こんなときは迷わずコーヒーブレイクをすると良さそうですね！

カフェインを多く摂りたいなら、品種は「カネフォラ種（ロブスタ）」がおすすめ。コーヒー豆の全生産量の約40％を占めており、カフェイン含有量はアラビカ種の約2倍。銘柄や抽出方法によって異なりますが、渋みの元であるクロロゲン酸類も多いため強い苦味と香ばしい香りを感じるのが主な特徴です。

コミュニケーションがとれる

コーヒーブレイクのリラックス効果で、人とのコミュニケーションがとりやすくなります。

職場の上司や同僚と過ごせば、仕事中の緊張感した雰囲気とは違う一面が見られるかも。趣味や最近の話題などで会話が盛り上がり、親交が深まりやすくなります。新しいアイディアが生まれたり作業がスムーズに進んだりと、仕事の効率が上がりそう！取引先のお客さんと過ごせば、仕事以外の思わぬ共通点から次の契約につながるかもしれません。

家庭でも、年末大掃除や田植えの途中にみんなでコーヒーブレイク！一家団らんで家族の絆がより深まりそうですね。

コーヒー独特の香りで気分を癒す

コーヒーを淹れたときや飲むときに感じるふわっとした良い香りは、ストレスの処方箋といわれています。コーヒーブレイクで仕事や家事の疲れを和らげ、リフレッシュした気持ちで再開しやすいんです。

香りの研究を約10年間続けた杏林大学医学部の古賀良彦教授によると、香りには脳の前頭葉を刺激して心を揺さぶるパワーがあるのだとか。以下の実験では、コーヒー豆の品種によってリラックス効果の度合いが違うことが立証されています。

比較対象	◆6種類のコーヒー豆 （味・香りが産地によって違うため） ・ブラジルサントス ・ブルーマウンテン ・ハワイコナ ・グアテマラ ・モカマタリ ・マンデリン ◆無臭の蒸留水
被験者	20代の女性10名
実験内容	①中挽きのコーヒー豆を90℃の熱湯で抽出 ②5分間隔でコーヒーの香りを数秒間ずつ嗅ぐ ③その間の脳波（α波）の働きを分析する

実験の結果、α波がもっとも多く出現したのはブルーマウンテンとグアテマラ。マンデリンやハワイ・コナのα波は無臭の蒸留水と比べても少なくリラックス効果があまりないことがわかりました。

品種だけじゃなく、どんなコーヒーを飲むのかによっても香りの強さが変わります。コーヒーの香りで思いっきり癒されたいなら、コーヒー豆を挽くところから！袋を開封するとき、お湯を注ぐとき、飲むときなどでも良い香りはしますが、もっとも強いタイミングはコーヒー豆をコーヒー粉に細かく砕くとき。抽出ならではの本格的な美味しい味わいとともに、ゆっくり疲れが癒せますよ。

ブレイク後の仕事や勉強がはかどる

オンとオフをはっきり分けるコーヒーブレイクは、休憩後の仕事や勉強の効率アップが期待できます。

コーヒーの香りには、リラックスだけじゃなく頭の回転を速くさせる効果も。

こんなときにコーヒーブレイクをとれば集中力アップ！リフレッシュした気分で仕事や勉強が再開できるので、その日1日のモチベーションも維持しやすくなります。

また、古賀良彦教授によると、コーヒー豆の品種によって情報処理の速度（集中度）が違うのだとか。以下の実験結果では、ブラジルサントス・マンデリン・ハワイコナには頭の回転を速くさせる効果があると立証されています。

比較対象	◆6種類のコーヒー豆 （味・香りが産地によって違うため） ・ブラジルサントス ・ブルーマウンテン ・ハワイコナ ・グアテマラ ・モカマタリ ・マンデリン ◆無臭の蒸留水
被験者	20代の女性10名
実験内容	①中挽きのコーヒー豆を90℃の熱湯で抽出 ②ヘッドホンを装着し、低い音に混じる高い音が聞こえたらボタンを押す ③ボタンが押された速度から物事を聞き分ける脳波（P300）を分析する

つまり、リラックスしたいときにはブルーマウンテンやグアテマラ。集中力を高めたいときにはブラジルサントス・マンデリン・ハワイコナを選ぶと効果的です。

※参照元：コーヒーと健康｜一般社団法人全日本コーヒー協会（2021年7月時点）

コーヒーブレイクが充実する5つの過ごし方

心と身体の緊張がほぐれ、再開後の仕事や勉強に効果的なコーヒーブレイク。ただ単に過ごすのはなんだかもったいない気がしませんか？

かっこよく、今よりもっと充実する過ごし方を5つ紹介しますね。

①休みすぎや飲みすぎに気をつける

コーヒーブレイクは、きちんと時間を決めてから始めましょう！休んでいる間はだらりと過ごしてもOKですが、長く休みすぎると集中力が完全に切れてしまいがち。リラックスした状態から、心と身体をシャキッと復活させるのは難しくなります。

休みすぎに気をつければ、コーヒーの飲みすぎ防止にもGOOD。短期間にカフェインを摂りすぎると、人によってさまざまですが以下のような症状が出るおそれがあります。

また、「10分しかないから」といって大量のコーヒーをがぶ飲みするのもNG。満腹感が眠気を襲うので、「腹八分目」がベストです。

※参照元：食品中のカフェイン｜食品安全委員会ファクトシート（2021年7月時点）

②現実を少しだけ忘れる

コーヒーブレイク中は、

を少しだけ忘れてみましょう。もちろん、コーヒーブレイク中のリラックスした状態で考えると頭の中で整理整頓ができそうですが、せっかくなら自由な時間を楽しんで。

例えば、

• 読書
• 音楽
• ゲーム

など、あなたが好きなことをするのがおすすめ。それぞれに魅力があるので簡単に紹介しますね。

読書

読書は教育の一環としても認められているように、上記のようなたくさんの効果が期待できます。脳機能イメージング研究者の川島隆太教授によると、脳は何歳になっても学習によって変化するのだとか。

ブレイク中に、リラックスしつつ自分自身のスキルを高められるのがうれしいですね。コーヒーを片手に、好きな作家の本や話題の著書を読んでみてはいかがでしょうか。

※参照元：東北大学 川島隆太教授 インタビュー「読む＆書く」からこそ学びは深くなる｜学校法人産業能率大学総合研究所（2021年7月時点）

音楽

音楽は科学的なデータがたくさんあり、実際に「音楽療法」として医療でも広く用いられています。人の生体リズムや自然界にある「1/f」というゆらぎが、聴覚を通して脳に働きかけ、自律神経を安定させたり血液の流れをよくしたり。集中力の脳波「α波」も出やすいそうです。

穏やかな曲はストレスを和らげ、リズミカルな曲はモチベーションアップに。コーヒーを飲みながら、好きな曲や思い出の曲を聴いて過ごしてみてはいかがでしょうか。

※参照元：音楽〜ストレス解消法〜｜特定非営利活動法人日本成人病予防協会（2021年7月時点）

ゲーム

ゲームは脳に良い影響力を与えるといわれており、最近さまざまな研究の実験結果によって上記のような効果が出てきました。ゲームの種類にもよりますが、仕事や勉強に生かせることがコーヒーブレイク中に身につくのはとても有意義ですよね。

でも、ゲームは「眼を休めたい」「頭をリフレッシュしたい」などのリラックスしたい人には不向き。簡単なトランプゲームなど、短時間でクリアしやすくいつでもやめられるタイプのゲームがおすすめです。

③景色を眺める

パソコン作業や細かい作業が長時間続く人は、遠くの景色を眺めましょう。緊張している眼球の筋肉がほぐれて疲れ目・ドライアイ・視力の低下が防ぎやすくなります。

特におすすめしたいのは、人工物じゃない「自然の景色」。人は、木々などの緑の空間に囲まれるだけで心拍数が下がりストレスが軽減されるといわれています。

視界がぼやっとしてきた人も、コーヒーを飲みながら眼を休めれば、再開後はハッキリするかも！眼のまわりをマッサージしたり温めたりするとさらに効果的です。

④お気に入りのマグカップ・タンブラーを使う

コーヒーを注ぐ容器は、お気に入りのマグカップやタンブラーを使いましょう。紙コップでも良いですが、せっかく美味しく飲むならコーヒーの口あたりや温度、見た目にもこだわりを。洗ってくり返し使えるのでエコにもつながります。

例えば、保温・保冷に優れたタンブラーはいかがでしょう？真空断熱二重構造なので、コーヒーブレイク中に飲みきれなくてもコーヒーの温度をキープ。完全密封できる蓋付きタイプなら、デスクの上にこぼれるのが防げたりそのまま持ち帰ったりできます。

⑤コーヒーに合うお菓子を用意する

コーヒーと一緒に、空腹を抑え、ちょっと幸せになれそうなお菓子も用意しましょう！

チョコレートなどの甘いものは、疲れた脳に効果的なブドウ糖がたくさん。クッキーや飴も含めて、音が出ずに静かに食べられるのもポイントです。

おせんべいなどの米菓は、バリバリという音が気になりますがチョコやクッキーと比べて低カロリーなのが魅力的。

咀嚼によって脳が活性化し、

• 記憶力の強化
• 幸福感の増加
• 認知力の向上
• ストレスの軽減

などの効果があるともいわれています。

※参照元：よく噛むことの8つの効果｜一般社団法人日本訪問歯科協会（2021年7月時点）

このような市販の小分けタイプなら、お手軽でカロリーの調整も簡単！職場で配れば好印象です。

どんなコーヒーを飲むと良い？

コーヒーブレイクにどんな効果を期待しますか？また、どんな過ごし方をしたいと感じましたか？

などによって飲みやすいコーヒーの種類が変わります。

それぞれの特徴を見ながら、あなたにとってストレスのかからないコーヒーを選びましょう！

コーヒー豆（粉）

本格的なコーヒーを楽しむなら、コーヒー豆やコーヒー粉を買うのがおすすめ。感じる香りや風味の良さはダントツNo.1。そのときの気分に合わせてコーヒーの濃度やメニュー（カフェラテなど）が変えられるのもポイントです。

コーヒー粉は、挽く手間がないのでお手軽。暑い夏は、すっきりと飲みやすい水出しコーヒーを。冷蔵庫で冷やして作り置きできるので、休憩が始まったらすぐに飲めますよ。

ドリップパック

コーヒー粉を詰めたドリップパックなら、コーヒー豆を挽いたり1杯分の分量を測ったりしなくてもOK。抽出の楽しみはありつつも、コーヒーメーカーやドリッパーを使わないぶん洗い物が少ないのが魅力です。

1杯ずつ真空包装されているので、職場に持って行くのも簡単！コーヒー豆を買うよりややコスパが高めですが、手軽に本格コーヒーが味わえます。

インスタント

お湯や水だけでサッと溶けるインスタントタイプは、コーヒーブレイクにもっともおすすめ。抽出するときのような特別なスキルが不要で、いつも同じ味が楽しめます。

「スティックタイプ」なら、職場への持ち運びもラクラク！カフェオレやキャラメルマキアートなどのメニューも豊富で、1本にコーヒー・ミルク・砂糖などがまとめて入っているのも魅力です。

缶・ペットボトル

缶やペットボトルなら、そのときの気分に合わせて買うだけでOK。コンビニや自動販売機など、熱い＆冷たい飲みごろのコーヒーが24時間GETできるのも魅力です。蓋つきのペットボトルなら持ち運びもラクラク。セール中に箱でまとめ買いをしておけば、コスパが抑えられますよ。

コーヒーブレイクが次の作業効率に大活躍！

仕事や勉強の合間に、中断して少しだけコーヒーブレイク。

と、たくさんの効果が期待できます！

より有意義な時間にするためにも、今回ご紹介したかっこいい過ごし方をぜひお試しください。飲むコーヒーはあなたの自由。美味しく楽しく味わって、次の仕事や勉強に役立ててくださいね。